ステータス・シンボル 4
「15キナにまけとくよ」どこからあらわれたのか真っ赤なくちびるの老人がニタリと笑って買うようにすすめる。
老人が手にしているのは長さ80センチほどのマスクです。
20キナ(8000円くらい)と正札に書きつけられた数字がみえる。
イノシシの牙が鼻の両端にはめこまれ、粘土で固めた周囲には貝殻類がたくさんちりばめてありました。
頭の部分には鳥の羽があしらってあり、ほかとくらべると数段豪華だ。
わたしはいっぺんに気に入ってしまいました。
が、先だつものがない。
「15キナにまけとくよ」どこからあらわれたのか真っ赤なくちびるの老人がニタリと笑って買うようにすすめる。
老人が手にしているのは長さ80センチほどのマスクです。
20キナ(8000円くらい)と正札に書きつけられた数字がみえる。
イノシシの牙が鼻の両端にはめこまれ、粘土で固めた周囲には貝殻類がたくさんちりばめてありました。
頭の部分には鳥の羽があしらってあり、ほかとくらべると数段豪華だ。
わたしはいっぺんに気に入ってしまいました。
が、先だつものがない。
わたしが世話になったヤウラ一家の長男ピオも、だれから教わったわけでもないのに、30歳を過ぎたころから彫刻をはじめたという。
日本の伝統芸術のように何十年という修業の必要もなく、すんなりその世界に入りこんで、いっぱしの作品をつくれるようになるのだから、彼らの才能は、セピック地方にのみ神が与えた天性とよぶべきものなのでしょう。
アンゴラム村のハウス・タンバランは民芸品の売り場でもあります。
わたしは旅に出ると、予算の関係もあって、みやげらしいものはなにひとつ買わない。
現金でなくとも物々交換ができる国もあるので、小物は多少日本からもってくる。
こみいった文様のほとんどは人間や動物を描いてあり、どれひとつとっても同じ形はない。
色は赤茶色を基調に、黒と白だけ。
床はといえば、同じく文様入りのマスクやトーテム像がところ狭しと並んでいる。
大きさも20センチくらいから背丈ほどのものまでさまざま。
驚いたことに、これらの芸術品はすべて村人の手で生みだされています。
セピック地方では、ほとんどの男たちが彫刻刀を片手にこの種の像を彫り、天然の染料でユニークな文様を描く。
あるデザイナーが言っていました。
「服はね、作られた形を着るのではなく、いかに美しいシルエットを体に沿わせるかが大切なんだ」
カフェの女性がすっくと立った。
サイズがビシッとあった感じの茶色のニットドレス。
それだけ。
でもそれだけで充分だった。
髪のマロン色とニットの茶のワントーンだけで。
やはり、やはり服と髪がきっちりコーディネイトされている。
とっても単純なオシャレのキモ。
それをここでもまたハッキリ確信した。
世界の原始美術の二大宝庫は西アフリカとパプアニューギニアのセピック地方。
なかでもハウス・タンバラン(精霊の家)に代表されるセピックの怪奇な彫刻や建物のたぐいは、独創性と芸術性の高さでつとに有名だ。
セピック川流域のアンゴラム村に、一見、豪壮なハウス・タンバランが建っています。
そそり立つ屋根のてっぺんに、いまにも羽ばたきそうな"鳥人"が威厳をもって空をあおぐ。
入口の両側にそびえるトーテム・ポールの大きな目がギョロリと光る。
建物の中心には、日本の神社のような階段があって、奥は不気味なまでに真っ暗だ。
しばらくすると目が慣れてきた。
なんという世界なのだろう、竹とヤシでつくられた天井と壁は、絵という絵で埋めつくされています。
美容院帰りの髪は、形や髪そのものの完成度は高くても、何となく顔と髪型が別々に離れてしまっているように見えるのだ。
でもこういう人は、己をよく知っていて、自分の顔をいちばんキレイに見せる"シルエットづくり"に専念しているのだろう。
だから、パッと見に、人を魅了できるのです。
そしてもっと興味深いのは、髪が素敵な人ほど、服があたりまえであること。
どこまでもシンプルな服なのに、それが地味に見えない決定的な技があるのです。
単純なことだけど、彼女たちの服は要するに、髪型とのバランスがきわめてよく、しかもサイズがピタリと体にあっている、それが妙に印象的なのです。
つまり服の形そのものより、やはり全体のシルエットにモノを言わせているのだ。
目を惹く人はなぜだかみんなそうなのです。
ガラス張りのカフェ。
光りのすぐそばに座った女性の髪が、キラキラと金色に輝いている。
大きなうねりのようなウエーブがあるセミロング。
さり気ないけれどもきちんとスタイリングされていて、何より逆光で見るそのシルエットがすばらしい。
私はしばらくそれに見とれた。
街を歩いていて、本当に希だけれども、髪だけで遠くから人を惹き付ける女性がいる。
しかしそれが、たった今美容院から出てきましたという髪では決してないのが、不思議だ。
あくまで自分の手で自分なりに形づくられた、ナチュラルで日常的な髪の流れ。
そのシルエットが本当によく"顔映え"しているのでした。
最近、家庭用リフト機器が話題になりつつある。
低周波を使ったエステ機器を簡単にしたもので、これでもたるんだ顔が目に見えて持ち上がるという。
ただしリフト効果は、もって2~3日。
でも、この手のものは、もう瞬く間に日常化してしまうだろう。
今日はちょっと顔を持ち上げてからメイクしましょっ・・・と、みたいな具合に。
自分のメイクに限界を感じたなら、こういう小道具をどんどん使ってみたらいい。
ともかくキレイの手段は、今思わぬ方向へ進みはじめた。
整形手術に抵抗のない世代が母親になったら、有名進学塾に通わせる気分で、子供に整形させたりするのかもしれない。
それがいいとは決して言わないが、そういうものは・・・と抵抗していると、ひとり取り残されてしまう時代なのです。
"こめかみテープ"は明日の常識。
ある"大女優"は、日常的にかつらをつけていて、そのかつらで目尻を思い切り引っぱりあげてるとウワサになった。
「これが私の素顔」と言ったというが、これからはそれもありなんじゃないかと思うのだ。
メイクの流行をつくる第一人者、ケヴィン・オークイン氏は、モデルのこめかみにテープをはって、目尻をつり上げている。
目もとを強調したメイクは迫力が倍増し、決まりに決まる。
そこまでして・・・と思う人もいるだろうが、ケヴィン氏にしてみればそれもメイクのうち、無駄に顔を彩るより、よっぽど効果の高い、立派な"ひと技"なのです。
何も化粧品を使うことだけがメイクじゃない。
一重を二重にするテープだって、つけまつ毛だって、メイクの"ひと技"には変わりない。
ちょっと視点を変えれば、飛躍的にキレイになれる手段なんてまだいっぱいあるはずなのだ。
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